おじいちゃんの自動車が壊れました。
寿命と思われる年数をしっかりと乗ったので、
悔いはないそうです。
既に80歳手前のおじいちゃんですが、お付き合いも忙しく、
自動車のない隠居生活を送る覚悟は出来ていない様子。
当然の如く、ディーラーさんの登場です。
いわゆる不動車となった、
おじいちゃんの車をトラックで引き取りに来てくれました。
我が家でお付き合いのあるディーラーさんは、トヨタ自動車。
呼べば直ぐに参上してくれるので、
おじいちゃんは長年お世話になっています。
そして、購入の相談と相成りました。
ディーラーAさん曰く、「頻繁に出かけないのであれば、
新車じゃなくても新古車や中古車でもいいかもしれません」
商売っ気のない言葉におじいちゃんは答えました。
「人生最後の新車になる」
この言葉、重みがありますね。
パンフレットを数冊いただいて、その日は終了しました。
結局、おじいちゃんが選んだのはアクアという自動車です。
割と小さめで、小回りが利きそう。
でもゴルフバッグも問題なく積めそうです。
そして、なんといってもおじいちゃんを
喜ばせたのは「ハイブリッド」だというところ。
得意そうに話してくれました。このアクア。
私は自動車に疎く、他のハイブリッド車についての知識は
皆無なのですが、
「こんなに静かに走るものなのか!」とビックリしました。
耳をすませていないと、いつ出かけたのか気が付きません。
でもその気配に慣れた頃に、
バックで車庫に入れる際の音に気付いたのです。
排気音なのでしょうか。
「シャー」というか「ハー」というか。
言葉で表すのは至難の技ですが、
例えるならダース・ベイダーが呼吸する時の音に似ています。
そう!
かのスター・ウォーズに登場する黒ずくめの悪役です。
前シリーズでは全てを鑑賞したので、
ダース・ベイダーは愛すべき存在となりましたが・・・。
そう思った途端、この音にとても敏感になりました。
この「シャー」とも「ハー」ともつかない音に
ダース・ベイダーを感じる、特別ともいうべき瞬間。
おじいちゃんは忙しく、毎日自動車で出掛けるので
欠かさず感じられるダース・ベイダー。
でも静か過ぎて、掃除機をかけていたり、
テレビを見ていたのでは気付けません。
よって、おじいちゃんに「いつ帰ってくるの?」
と声をかけることが習慣になりました。
家族内では、「おじいちゃん想いの孝行孫娘」で通っています。
実際に思いを馳せるのは、ダース・ベイダーなのですが・・・。